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保護者とスクール双方の安心に繋がる     指導報告書のメリットとは?

指導報告書とは?

 

 

 

 

皆さんは指導報告書とは何か?と考えた際にどのようなイメージをしますか。

 

指導報告書とは…

「その日の授業内容や生徒の理解に対する評価、
宿題内容をはじめとする次回への指示を記載した記録」

を指します。

 

生徒が塾に来た際に記録しておくと、
先生と生徒・保護者とのやり取りした際に
指導内容の明確化・透明化が図れるなど多くのメリットがあります。

 

しかし指導報告書の作成は内容や意図が読み手に確実に伝わるように
分かりやすく記載しなければなりません。

 

またスムーズな情報共有や引継をするために、迅速に作成する必要もあります。
今回のコラムでは、指導報告書について解説します。

 

指導報告書の目的

 

指導報告書は塾において、
塾・生徒・保護者を繋ぐ大切なコミュニケーション手段の1つです。

 

また指導報告書を運用していくことは、
塾と家庭の両者にとって良いことばかりです。
”しっかり管理する” 塾は信頼度が高く選ばれます。

 

指導報告書の意義

 

そもそも何のために指導報告書を書くのか、
指導報告書を書く意義を考えたことはありますか?
1つずつ理由を説明していきたいと思います。

 

生徒のできる!ここが苦手!の可視化

 

生徒が通塾するのには必ず目的があります。

 

例えば…
・志望校合格
・苦手を無くす、または得意を伸ばす など

 

講師が生徒のできることや得意なこと、
反対にできないこと、苦手を理解し把握することは重要です。

 

ただ単に生徒の解いた問題だけを見て理解度を測るのではなく、
できなかった理由、正解の問題でもどのくらいの時間をかけ解いたのか
結果に達するまでの過程について講師が考察し、
指導報告書に正確に書き留める必要があります。

 

こうすることで今後の課題が見え、
生徒の現状把握ができ授業内容や方針が決めやすくなるのです。

 

授業の円滑化

 

その日行った授業内容の要約、それに対する生徒進捗状況の記録をすると
次回授業を始める際に前回の授業内容がすぐに分かるようになります。

 

また講師の担当が変更になっても、
前回までの授業の様子や生徒の理解度、授業内容を
把握することができ円滑な授業を行えます。

 

塾での生徒の様子を把握する

 

生徒の学習内容と現状を的確に把握し、
これからどのレベルを目指すか定めたり、
計画する上で指導報告書は大切です。
更に指導報告書を上手に活用すれば、生徒のモチベーション維持にも繋がります。

 

例えば…
以前は宿題をやってこなかった生徒が
宿題だけでなく+αの勉強に取り組むようになれば、
生徒の頑張り具合や気持ちの変化に気づくことができます。
反対に“最近授業中、眠たそうなことが続いた”という記載があれば、
「疲れている?」「体調は大丈夫?」などと
生徒を気遣う言葉をかけたり生徒の体調に配慮できます。

 

このように単に勉強の状況だけを把握するだけでなく、
行動記録があることで些細な変化に気づくことができ、
生徒の心の状態や身体の状態に寄り添うことができるのです。

 

講師間での引継ぎで質の高い授業を行う

 

指導報告書を通じ、授業内容・生徒の情報を共有することができます。
常にどの講師が見ても分かるように統一した指導報告書を作成することで、
代講の場合も細かな引継ぎの手間を省くことができますし、
複数の講師で共有しやすくなります。
講師全員が一人一人の生徒の状況を把握することにより、
質の高い授業を行うことができるのです。

 

また何か悩みごとがあった際には、生徒自身も他の講師に相談しやすくなります。
悩みに対しすぐに対応できるのは生徒の心を掴む一つの要素となります。

 

保護者のクレーム対策になる

 

指導報告書は、保護者からのクレーム防止にも繋がります。
子どもを通わせる保護者にとって塾での子どもの過ごし方、
実際の授業がどのような内容で何を学んでいるか、知れるのは安心感に繋がります。
不安の解消は双方にとって良いことです。

 

そして保護者との面談の際に、
指導報告書を基に振り返りながら話すのにも役立ちます。

 

例えば…
宿題を忘れる頻度が高い生徒がいた場合
その欠点を指導報告書内に記載しておけば、
記録として残るので成績が伸び悩んでいる理由が明確に分かります。

 

その結果「塾に通わせているのになぜ成績が上がらないのか」
といったクレームを防ぐことができるのです。

 

指導報告書の書き方

 

 

いざ指導報告書を書く際に、
どのようなことに気を付け書くか
まずはメインとなる内容の学習面、生活面に分けご紹介します。

 

学習面について

 

学習面については、下記の項目を基本として記載しましょう。

 

その日授業で扱った科目、分野
授業中の客観的な生徒の理解度
受講の様子や取り組む姿勢
次回の授業内容の要約や連絡
課題や宿題の指示

 

指導報告書の項目の中で最も大切な項目は、
授業内容に対しての生徒の理解度についてです。

指導報告書の意義でもお伝えましたが

 

“生徒がどこまでの理解できておりどこからが理解できないか”
“苦手箇所はどこなのか”

 

つまり生徒のつまずいているポイントが含まれるように記載しましょう。

 

上記のように、生徒のつまずきポイントをしっかりと記載することにより、
その生徒の弱点や苦手が一目で分かるようになります。
そして誰が担当してもすぐに対応できるようになるので
講師間で共有する手間も減ります。

 

すぐにできる、つまずきポイントの対策として課題を出すことがあります。
宿題を出した際の指導報告書には宿題範囲の詳細を書くようにしましょう。
テキストのページや出題範囲だけでなく、
より具体的な基準を記載するとより良い指導報告書になるでしょう。

 

例えば…
*問題文を読んで次回講師に話せるようになるまで
*問題を実際に解いて講師に提出するまで
*問題を解いた後、自己採点するまで

 

このように項目に乗っ取り明確に記入し、
より具体性を持った内容で記録とし役立てていきましょう。

 

生活面について

 

生活面については、塾での生徒の行動や授業に対しての様子を書きましょう。
一概に何を書くかを決めて記載するというよりは、
生徒一人一人に着目する点が違うので、あえて項目は設けずに書いて良いでしょう。

 

普段の生徒の様子を記録することは
勉強に向き合う姿勢や態度、心の変化に気づくために役立ちます。

 

例えば…
*授業中うとうとしていて、集中が長く続かない様だった。
*模試の結果が上ったことでやる気がでて、自らたくさん質問をしてきた。

 

このように毎授業書くと成績が伸び悩んでいる原因がわかったり、
生徒の心の変化に気づきメンタルのサポートができます。
改善した方が良い点に着目しがちですがマイナスな点だけではなく、
良い変化にも着目し記録しましょう。

 

書き方のコツ

 

 

では総合的に何に気を付けて書くか、書き方のコツを見ていきましょう。

 

①目的を意識する

 

「何のために指導報告書をつくるのか」を明確にし書きましょう。
報告書は作成する目的により、まとめ方が違います。

 

例えば、志望校合格に向けたものであれば、
合格ラインに達しているのかを記載したり必要な項目も変わります。

 

以上のように、「どのような目的で、誰へ提出するのか」を確認し、
適切な表現を心がけましょう。

 

②5W1Hを意識する

 

5W1Hとは

When:いつ/Where:どこで/Who:誰が
What:何を/Why:なぜ/How:どのように

 

5W1Hはその頭文字をとったものです。

 

5W1Hに沿って指導報告書を記入すると
必要な情報が分かりやすく意図が正しく伝わります。
読み返す際やチェックする際に「5W1H」この視点で確認すると良いでしょう。

 

③書式やスタイルは統一感を持つ

 

指導報告書を作成したら、全体の表現や文言を揃えましょう。
文章に誤字・脱字が無いことを確認するのに加え、

 

「て・に・を・は」助詞の重複は無いか?
✔   意味がしっかりと伝わる文章か?
「ですます調orである調の混合」語尾は同じ表現か?

 

確認しましょう。

 

また、報告書では「読み手を尊重した表現か」
重点的にチェックすることも大切です。

 

④共有したい相手を意識する

 

指導報告書を読むのは、自分だけではありません。
塾のオーナー、他の講師、保護者 など

「誰へ報告するのか」を明らかにすることで適切な報告書の書き方が分かります。
閲覧者の視点から読みやすい文章にしましょう。

 

このように指導報告書を作成する際に気を付けていきたいポイントがあります。
コツを掴んで、書きやすくそして読みやすい指導報告書を作ってみてください。

 

スクール側の悩み

 

 

 

 

指導報告書がもたらすメリットが大きいことが分かりました。
指導報告書をしっかり書くことは大切です。

 

つまりそれは、

 

その生徒の状況を
生徒本人と同等、もしくは生徒以上に把握することができている

 

と言えるのではないでしょうか。

 

その内容を文章に表すこと、
すなわち指導報告書の作成でより深く理解ができるのです。

 

授業毎に一人一人の生徒の指導報告書を丁寧に書くのは
多忙な塾講師にとっては大変です。
なかなか時間が取れずに、夜遅くまで残り作業をする塾も
多いのではないでしょうか。
指導報告書は、生徒ごとに1授業単位で作成する必要があるため、
在籍している生徒、生徒の受け持ち人数が多ければ
それだけ報告書作成の業務が増えます。

 

しかし、授業だけが塾の業務ではありません。
そのため指導報告書作成に十分な時間を割けないこともあるのです。

 

手間のかかる指導報告書作成を効率的に進めるためには、
作成にかかる無駄をとにかく省くことが大切です。

 

特に手書きをはじめとした従来のアナログ的方法は、
作成・確認の両方に手間がかかるので効率的とは言えません。
更に作成した指導報告書の管理や保護者とのやり取りなど、
すべき業務はおのずと増えてしまいます。

 

したがって、非効率な報告書作成から脱却するためにも

 

「ICTツールによる指導報告書の作成・共有」
切り替えていくべきではないでしょうか。

 

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