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これからの教育に求められるもの、ICT教育
目次
これからの教育に求められるもの
今、子どもたちに求められている力、学びが変化しているのをご存知でしょうか。
以前までは覚え込むといった詰め込み式の勉強法や、
先生・講師が話し、一方的に子どもたちに授業をするのが一般的でした。
しかし、現在は子どもたちが受け身で学ぶ方法から、
これからの社会では
必要になる力、活用出できる力を育てる方法へ変わっているのです。
文部科学省では、
「一人一人の子どもたちがそれぞれの可能性を伸ばし、
一生を幸福に、かつ有意義に送ることができるようにするためには、
一人一人が自らの頭で考え、行動していくことのできる自立した個人として、
心豊かに、たくましく生き抜いていく基礎を培うこと」(一部抜粋)
が重要と言われています。
ではどのようなものが、現代の教育に求められているのでしょうか。
変化している学習指導要領
さて、皆さんは10年ごとに新しく学習指導要領が
変わっているのを知っていますか?
学習指導要領とは全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、
文部科学省が定めているカリキュラムのことを言います。
10年周期で変化している学習指導要領ですが、
ここ2・3年でちょうど変化の時期を迎えています。
小学校は2020年度から、中学校は2021年度から全面実施、
高等学校は2022年度の入学生から年次進行で実施されており、
今年の4月から始まる2023年度は
小・中・高全てで変化した状態でスタートします。
新しい学習指導要領の3つの柱
では新しい学習指導要領にはどんな内容が含まれているのでしょうか。
新たな学習指導要領の柱は下記の3つです。
・知識と技能
・思考力や判断力、表現力
・学びに向かう力、人間性
上記の3つをバランス良く育てていくことが必要と言われています。
なぜこの3つなのでしょうか。
ある「学力学習調査」で、記号問題などは多くの人が答えられていましたが、
学んだことを活用して自己で考え言葉にする記述の問題は
正答率がとても低いという結果がでました。
この調査結果から、
“しっかりと自分で言語化できる力”
“主体的に表現する力”が
必要だと分かったのです。
この2点の力を育むために上記の3つの柱が建てられました。
それでは、実際に学校で新しく追加された内容について見ていきましょう。
学習指導要領の変化内容
変化内容は主に以下8つが挙げられています。
言語能力の育成
すべての学習のベースとなる力で、国語力の1つにもなっています。
言語能力は、国語だけでなく他の教科等でも文章をしっかり読み解き、
正しく答えを出すためには欠かせません。
またレポートの作成や議論などの言語活動を行い、
教育課程全体で言葉の力を養い育てていきます。
外国語教育
グローバル社会には必要不可欠な外国語。
もちろん、今までも取り入れられていましたが、より英語力が求められています。
「聞くlistening」「読むreading」「話すspeaking」「書くwriting」の力を
総合的に育み、高等学校卒業までに
外国語でコミュニケーションできるようになることを目標としています。
プログラミング教育
小学校でのプログラミング教育の必修化、高校の「情報」が必修化されました。
コンピュータに意図した処理を行わせるために
自分で試行錯誤しながら進めていく「主体的な学び」と
論理的な思考力「プログラミング的思考」などを養います。
理数教育の充実
従来のようなただ座って理科や数学に関する問題を解く理数教育ではなく、
観察・実験などによる科学的に探究する学習活動や、
データを分析して課題を解決するための統計教育に変わります。
道徳教育
道徳は小中学校で教科化されます。
「ルールを学ぶ」というよりは、
今回の改訂によって「自分ならどうするか」と向き合い、
主体性に重きを置いた内容です。
伝統や文化に関する教育
昔から受け継がれている伝統の良さを
しっかりと後世に伝えていくことを担い、
我が国や郷土が育んできた日本の伝統や文化を学びます。
主権者教育
選挙権年齢が18歳、成年年齢が18歳に引き下げられました。
高校では全ての高校生が学習する必履修科目として「公共」が加わります。
1人1人が主権者意識を持ち、社会の中で自立し、
他者と連携・協働して社会に参画していく力をつけます。
消費者教育
18歳から1人で有効な契約が可能になりました。
自立した消費者を育むため、
契約の重要性や消費者の権利と責任などについて勉強します。
以上が変化していく学習指導要領です。
従来と比べてみるとかなりの変化があるのではないでしょうか。
では、この変化にどう対応していくか考えてみましょう。
学習塾・スクールが今出来るICT教育
ご紹介した通り、時代とともに大きく学習指導要領が改訂されています。
学校教育の基本となる学習指導要領の変化に合わせて、
学習塾・スクールも変化していくことは欠かせません。
今、私たちができることは何でしょうか。
新しい学習指導要領の3つの柱の育成のためには、
ICT教育を最大限に活用していくことが挙げられています。
ではICT教育とは何でしょうか。
ICT教育
ICT教育とは…
「ICT教育」とは教育現場におけるICTの活用のことで、
今までアナログで行っていた教育をデジタル化し行うことを指します。
具体的には、
・電子黒板、パソコンやタブレットの
デジタル教科書・教材・ソフトウェアなどの導入
・多様な学びの手段を適切に組み合わせる“ハイブリッドな教育環境”の整備と
インターネットを介した学習支援ツールの活用
などです。
では、ICTをどのようにして取り入れていけば良いでしょうか?
ICT教育のメリット
ICT教育のメリットは大きく分けて2つあります。
メリット:学習面での効率化
1つ目は、学習面で効率化が図れることです。
①効率的に授業を行える
従来の授業では、先生が板書し、生徒がノートに書いていくのが一般的でした。
しかし電子黒板、パソコンやタブレットなどの
デジタル教科書・教材・ソフトウェアを使えば、
先生・講師が要点を一斉に生徒に送付できたり、
それを生徒が一度に閲覧することができます。
ICTの活用で今までノートに書き写していた時間や
プリントを配布する時間を短縮できますし、
生徒が自分なりにまとめる時間に使うことができるようになります。
②授業の幅が広がり教科の内容がわかりやすくなる
図形やグラフを実際に動かし、イメージしていたものを
視覚で表現できるようになるのもICTの強みです。
説明よりも目で見ることの方が覚えやすく、イメージが湧きやすいです。
特に効力を発揮するのが、算数・数学の図形や理科の教科ではないでしょうか。
立体の図形は、なかなか頭の中で想像しにくいものですが、
ICTを使えば図形を画面上でくるくると回転させ、
色々な角度・視点から確認できます。
理科も同様に、実験を実際に行うのは難しい分野も動画で閲覧できます。
③生徒と先生の双方向でのやり取りが容易に!クラス全員参加の授業ができる
ICTが得意とするのは、タイムリーな相互のやり取りです。
例えば従来の授業は、先生の質問に対し挙手制で
手を挙げた生徒の中から生徒を当てて発言や答えを言い、
共有しそれについて検証を行うという授業でした。
ICTを使えば、生徒全員の意見を先生が簡単にパソコンで集約できるので、
多数派の意見や少数派の意見の差を見たり、
着眼点の面白い答えをピックアップしたりできます。
より正確にクラス全体を把握しながら授業を進められるのは大きなメリットです。
メリット:業務負担の軽減
2つ目は業務負担の軽減ができることです。
①家庭と繋がれる
ICTで保護者へ子どもの状況を共有するのがスムーズになります。
スクールの出欠状況通知、
行った授業の内容や子どもの学習進度の報告を送ったり、
プリントで全体共有していたものをペーパーレス化したメッセージ配信、
直接話したい個人的な子どもの相談事を1on1で
チャットでやり取りするなどができます。
保護者が子どもの状況を把握できますし、
先生・講師も保護者が目を通したかどうかもチェックできます。
つまりICTを使って家庭との繋がりができることで
保護者側、スクール側ともに安心感を得られます。
②事務作業の効率UPと業務負担のの軽減化
ICTを活用する効果には
先生・講師の事務作業の効率UPと業務負担のの軽減化が挙げられます。
従来手作業で行なっていた
生徒管理、予約状況の把握、
振替作業や請求書の管理等の管理業務は
たくさんありますがそういった時間がかかる業務が
一括管理できるのです。
③講師間での情報共有
日常的にはもちろん、何か問題が起こった時には
先生・講師間で情報を共有することが必要です。
それは日々ICTを使っていれば共通認識ができます。
日々業務に追われて
なかなか集まって共有する時間をとれない状況だとしても、
手軽に情報交換ができるのです。
上記のようにICTを使用することはたくさんのメリットがあります。
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まとめ
時代によって子どもたちが勉強する内容、
これからの教育に求められるものは変わっていきます。
求められていく教育が変化する分、
学校だけではなく周囲の理解とサポートがより必要になります。
子どもたちだけでなく塾やスクール、習い事教室も、
変化していく新しい学習指導要領の考え方や
子どもたちが学校で学んでいることに目を向けて
働きかけていく体制を整えていきましょう。
また塾やスクール、習い事教室も従来の業務を見直していく
きっかけになるのではないでしょうか。
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