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塾もオンライン授業が当たり前の時代に
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塾もオンライン授業が当たり前の時代に
新型コロナの感染拡大が続き(2020.4月現在)、当初予定していた休校解除も延長となり
先行きがみえない状態が続いています。
本来なら新学期も迎え、授業がスタートして晴れやかにGWに突入、、となるはずが
今年はいつから始業するのかさえも目処がつかない状況。さらには9月入学や新学期説も
あがっているほど、これまでのあり方がガラリと変わる可能性も帯びてきました。
そうした中、オンライン授業に切り替える学校をはじめ、塾側もそうした体制にいち早く
対応を迫られるケースも多いようです。
そこで今回はオンライン授業のメリットや、気をつける点もあわせてみていきたいと
思います。
メリット、便利な点は?
通塾とさほど変わりない授業スタイル
オンラインといえば一般的によく使われているのがテレビ会議ツールのzoomです。
パソコンやスマートフォンを使って、セミナーやミーティングをオンラインで
開催するために開発されたアプリです。
操作だけでいえば、主催(ここでは塾)する側から送られてきた「招待URL」と
「パスワード」をクリック・入力するだけで参加できるので、わずらわしい操作など
ないのも便利な点で、比較的簡単に子供でも操作しやすいでしょう。
また、見やすいという点では大きな画面のパソコンが理想ですが、スマートフォン
からでも参加できるので、わざわざパソコンやタブレットなど買いそろえる必要も
ありません。最近では、学校も各家庭にタブレットの貸し出しなどもしているところも
あるようです。
さて、そんなオンライン授業ですが、授業は当然ですがモニター超しになります。
生徒からはモニター超しに先生が映しだされ、また先生側も生徒が映し出されるので、
お互い顔も見れて様子がわかります。また先ほどのzoomの例だと、1対1の個別指導から、
最高100人まで参加できるので、通塾していたときの授業とかわらない臨場感で受ける
ことができます。授業中でわからない点が発生しても、質問もリアルに聞けますし、
いつもの授業とさほど変わりないという声も聞かれます。
録画配信だと好きな時間に
一方リアル授業ではない動画配信の場合もあります。あらかじめ録画していたものを
配信するというスタイルがそうです。その場合のメリットとしては、例えばオンラインや
通塾の場合、先生が一方的に説明して進めるという形で、生徒によっては理解する間も
なく先に進んでしまう、、という授業になりがちですが、録画配信であれば、中止ボタンを
押して、戻って再度聞き直して理解力を深めるといった、生徒のペースにあわせて学習
できるというメリットもあります。
またいつでも好きな時間に受けることができるのもメリットといえるでしょう。
親の送り迎えの負担も軽減
通塾となると、特に小学生などの小さいお子さんを持つ保護者の場合、当然送り迎え
などの必要性がでてきます。仕事を持つ親だと、仕事や時間を調整して送り迎えの
時間に充てるというケースも多々あることでしょう。オンラインになるとその通塾時間が
なくなるので、保護者、生徒ともに時間を有効に使えそうです。
地方格差がなくなる
さらにはオンラインだと、どこにいても受けられるというメリットもあります。
どうしても人気の塾や先生は都市部に集中してしまう・・という傾向がありますが
オンラインだと地方からでもそういったオンラインを導入している塾であれば、
今後距離に関係なく受けることも可能になるので、「地方だから通えない」
「受けられない」といった弊害がなくなります。
場所に関係なく質の高い教育を届けることができるというのは、地方在住者に
とっては大きなメリットに繋がりそうです。
オンライン授業の気をつけたい点は?
これまではオンライン授業に関して、いくつかの良い点やメリットをみてきましたが、
一方で気になる点もありそうです。ではいくつかみていきましょう。
通信環境やインフラの整備
まず通信の環境問題です。WIFI環境が整っていないと、そもそもオンライン授業自体を
受けることは難しくなります。そういった通信が整った環境というのは、オンライン授業で
最低限整えておきたい点です。
また、実際オンライン授業を始めたものの、通信がつながらない、途中で画面が切れた、
音が聞こえない・・などといったトラブルも初期にはよくあるようです。
今回塾だけでなく、一般企業の在宅やリモートワークなどでオンラインに切り替えた
ことで、回線が集中して速度が極端にダウンするというケースは多いようです。
こういったトラブルに対処できるような体制も整えておく必要があるかもしれません。
先生の操作による不慣れ
次に先生側も慣れるまでに時間がかかることです。
教育の質は先生の経験値によるところが大きいとされています。現場での経験値はあっても
オンラインでの経験値を今後いかに増やして慣れていき、生徒とのコミュニケーションを
はかっていくか、、という点が重要になってきそうです。
動画の適切な時間
続いては録画動画の場合の時間設定です。小学生であれば集中力が維持されるのは
せいぜい20~30分程度。時間がそれ以上になると、集中力も理解力も薄れます。
動画サイトYouTubeでも、人気の動画はだいたい10分以内です。そのため動画時間は
長くても30分までがよさそうですね。
セキュリティ面への不安視
便利な一方、セキュリティ面も気になるところです。冒頭であげたzoomの場合、
一気に利用者が増えたこともあってか、セキュリティ面でのトラブルもいくつか
聞かれます。こうした課題も今後おおきな改善点としてあげられるでしょう。
以上、オンライン授業についてのメリットやデメリットをいくつかみてきましたが
今回は不測の事態による突然の休校で、子供や親はもちろん、学校、そして塾など
こうしたオンラインという体制に舵をきらざるを得ない状況となりました。と同時に
今後の教育体制についても、考えさせられることになったのではないでしょうか。
これを機会に塾のあり方も考えていくいい機会だと前向きに捉えていく必要も
あるかもしれませんね。